夢のマイホームは鳥にとっても高嶺の花なのだろうか
ある朝、ようやく雨が上がったのでミーの散歩。ハナミズキを見上げるとキジバトがいない。2羽ともいないではないか。やはり諦めたのだろうか。もし、他に良い場所があったのならば、それはそれで良かった。行く末を見守れないのは残念だが、やはり、あの場所での巣作りは不安ではあった。場所的な問題もあったが、枝が細く不安定で、雨も結構当たったのではないだろうか。それでもガッカリしたのは確かで、新しく動画用のカメラでも購入しようと思っていたのだ。捕らぬ狸の皮算用だった。

家族に話を聞くと、まず一生懸命小枝を運んでいたオスと思われるハトが来なくなったようで。残ったメスと思われる1羽だけで健気に小枝を運んでいたのだが、やはり我慢の限界なのか来なくなってしまったらしい。そして建築中の愛の巣を残して、メスもどこかへ飛び立ったようだ。淋しいけど、良かったよね。やはり無理だよ、あんな場所で子供を育てるのは。
そんな鳥たちの住宅事情を考える出来事だったが、後日談がある。
翌年、我が家のハナミズキは泣く泣く伐採したのだが、あのキジバト夫婦(同じキジバトかわからないし、夫婦かもわからないのだが)が隣の植木に巣をせっせと作っているではないか。その植木はハナミズキよりも低い、バラだった。もう人の高さと変わらない。確かに生い茂っているので死角とはなっているが、それにしても低木だ。そこは無理でしょう、と突っ込みたくなるのだが、2羽は至って真剣に、また小枝を運んで巣作りに勤しんでいる。そこまで住むところがないのか、と嘆かわしくなった。もう、ミーは夢中だから、他の猫たちも気づくのでは、と心配になってくるが、結局、諦めたのか、その日しか確認できなかった。残ったのは途中までの巣だけとなった。本当切なくなる出来事ではあった。




コメント