PR

虫を彫る仏師 第11話 アニミズムの体現

虫を慈しむ造型家

アニミズムを体現することが重要

 アニミズムとは自然界に存在する全てのものに霊魂が宿っているという考え。それは人間や動物、植物などの生物だけではなく、鉱物や石などの非生物、そして山や川などの構造物にも霊魂があるという宗教観です。
 虫然氏は、人間も食物連鎖をはじめとする自然のシステムに組み込まれてこそ、アニミズムを体現でき、それを自覚することが重要である、と述べています。
 農耕を始めるようになり、人間だけが無意味な自然破壊を繰り返している。本来は、このアニミズムムに基づき、自然と向き合うことが大切で、それがなければ地球上の生物・非生物すべてのバランスを保つことができない、とも仰ってます。

昆虫は木彫りには適していない

 昆虫は外骨格なので、硬質なもので創作するには適している。昆虫機械論という概念もあり、金属のオブジェなどは良く見かける。しかし、木材は昆虫には不適切な材質なのか、あまり作品を見ることはない。あの温もりのある材質では昆虫の持っているシャープな感触を消してしまう。また、昆虫は動きが固定されているので(これも外骨格のため)、木彫の特徴であるダイナミックな動きは、どこか不自然になってしまう。数が少ないのか、わたしは他に見たことがない。虫への愛情が深い虫然氏だからこそ、多くの味わいのある作品を残せたのでしょう。

これは掛け軸となる作品。こんな創作物もある

杜虫然氏のホームページ

仏師 杜虫然氏のホームページ

コメント